- 投稿日
- 2020年1月25日
【トランス君講座】Renewable Energy 100%(RE100)
≪目次≫
「RE100」とは?
「RE100」とは、国ではなく企業が加盟するプロジェクトになります。
RE100と言う名前は、Renewable Energy 100%からきており、再生可能エネルギーを意味しています。
つまり、企業が自社運営に使うエネルギーを100%再生可能エネルギーで賄おうという試みになります。
今回は太陽光発電とも関わりのある「RE100」のご紹介をしていきます。
「RE100」の目的
「RE100」は2014年にイギリスで発足しました。。
世界的な企業を中心に多くの企業が加盟井しており、日本の企業も加盟しています。
その最大の目的は脱炭素社会への移行です。
日本では、再生可能エネルギーや原子力発電など多数の発電手段で電力を作っていますが、
そのほとんどは、日本では、火力発電によって賄われています。
火力発電などによって多く排出される二酸化炭素を世界中から事業運営単位で削減して
いく事で低炭素社会を実現しようとしている、地球環境を意識したプロジェクトなのです。
「RE100」の加盟条件
「RE100」には世界の企業が参加していますが、それでは今から加盟しようと思ったら
すぐに加入できる訳ではありません。加盟には条件があり、「RE100」が提示する
基準を満たす必要があります。
1.世界的な企業、または国内での認知度や信頼度が高い企業
2.再生可能エネルギーの100%利用を達成する事に対し、公約する意思があること
3.電力消費量が100GWh以上 ※日本は除く
4.再生可能エネルギー利用100%を達成するための段階的な戦略をもっている事
5.毎年、第三者監査を受けた進捗状況を報告書にて提出する事
※日本企業の場合、電力消費量が100GWh以上である必要はないものの、例えば国内での
認知度や信頼があっても電力消費量が10GWhは超えているかどうかが重視されます。
また、発電事業を収益とする企業や再生可能エネルギー電力設備の製造企業は
別途条件があります。
「RE100」の加盟企業に求められるもの
無事に「RE100」の加盟条件を満たしており、加盟した場合、「RE100」の目的
(脱炭素社会への移行)のため加盟企業にはそのなかで求められることが有ります。
加盟企業は2050年までに、100%再エネ化を達成する事が求められ、さらに
中間目標とその最低ラインが設けられています。
2020年 30%
2030年 60%
2040年 90%
2050年 100%達成
※日本においては、再エネ環境が遅れていることを考慮し、中間目標は必須では無く推奨となっています。
再エネ化の方法
再エネ化の達成度を上げるために、行うべき具体的な方法は以下の通りになります。
1. 自社で発電した電気を事業に使用する。
2. 再生可能エネルギーによって発電された電気を外部から調達する。
自家発電という道だけでなく、太陽光発電などをしている業者から電気を購入することでも、再エネ率を上げる事が可能となっています。
6.RE100の加盟のメリット
さて、ここまでRE100の目的から、加盟の条件などを説明してきましたが、
ではRE100に加盟する事が企業にとってどのような利点となるのかを説明します。
RE100に加盟することの大きなメリットは、「ESG投資」などにおいて、投資家たち
からの評価が高くなる事にあります。
また近年、国際規模で地球環境への取り組みを求める声は強くなっているため、企業として
取り組みをアピールすることは、イメージアップにも繋がるでしょう。
※ESG投資とは?Environment(環境) Social(社会) Governance(企業統治)の
頭文字を取ったもの。
これらに配慮している(評価の高い)企業を重視、選別して投資家を投資すること。
欧米を中心に広く浸透しており、世界でも高い投資額となっております。
7.まとめ
RE100は環境問題をより深刻に考え、広く地球環境のために貢献する企業の集まり。
その最大の目的は、脱炭素社会への移行。
加盟すると投資や世界に向けた高いアピールとなるなどのメリットを持つ一方、加盟には
条件があり、最終的に2050年には再生可能エネルギーによる自社運営での電気消費を
100%としなければならない。
達成率をあげるためには、自社で発電を行う方法もあるが、再生可能エネルギーによって
発電された電気を外部から調達することでも可能。