トランス君の太陽光講座 詳細

投稿日
2019年4月13日
更新日
2019年4月27日

【トランス君講座】農業×太陽光 ソーラーシェアリングとは?

    こんにちは! 株式会社トランスオーシャンプランニングのトランスです!

    今回は、これからの太陽光発電において、重要な役割を果たすであろう、ソーラーシェアリングについてご紹介させて頂きます!




     ソーラーシェアリングとは?


    ソーラーシェアリングとは、農地で行う太陽光発電事業のことです。
    畑や田んぼなどの農地はそのままに、支柱の上に太陽光パネルを設置し、農業と太陽光発電を両立させる仕組みです。
    なぜ、ソーラーシェアリングが注目されているのか、事業を始めるにはどんなことが必要なのかを簡単に説明していきます。


     農業の課題


    • 食料自給率 38%
    • 耕作放棄地=約38万ヘクタール

    国内で消費された食料のうち、国産の食糧の割合を「食料自給率」といいます。
    農林水産省の発表では、2017年度の日本の食料自給率は38%だそうです。
    残りの62%は輸入に頼っており、先進国の中でも最低の基準です。
    平和なうちは良いですが、輸入元の作物が不作な状態で、戦争が起きてしまうことがあれば、日本は食糧難になってしまう恐れがあります。
    また、耕作を放棄されてしまった土地も年々増加しています。
    このままでは、自給率が下がる一方です。


     農業×太陽光発電でソーラーシェアリング!






    これ以上の耕作放棄地が増えることを防ぎ、尚且つ、電気という資源の自給率も上げる為、現在活用されているのが、ソーラーシェアリングです。

    シェアリングについてまだよくわからない方の方が多いと思います。
    これからもっともっと発展していく事業なので、これを期に、より多くの方に知って頂きたいです。

    では、実際にやる為の役に立つ情報をご紹介します!



     シェアリングをするためのポイント

    ■ 作物を育てる為・電気を作る為に一番重要な太陽と影について

     • 影
     上記写真のように、作物に影がかかる範囲に十分気を付けて設計する必要があります。
     • 光飽和点
     植物には、光飽和点という光合成の限界値が植物の種類によって決まっています。
     光飽和点を超える太陽を与えると成長に良くない場合もあります。

    ■ 育てる作物は土地にあったものを!

    作物を育てることは簡単ではありません。
    継続的に作物を作っていくためには、いままでその土地で作られていた作物を植えることが一番いいそうです。



     農地転用について


    太陽光発電設備をつけるには農地転用が必要です。
    農地には種類があり、
    ・第1種農地 
    ・第2種農地
    ・第3種農地
    ・甲種農地などがあります。

    第1種農地や甲種農地は、原則農地転用不許可となっておりますが、ソーラーシェアリングの目的でなら、一時的に変更することが可能です。(※10年更新)



     第1種農地、甲種農地等の農地転用に必要な書類

    ■ 申請の際に必要なもの ※各市町村の農業委員会により異なる可能性有

    1.経済産業省認定通知書
    2.設備の設計図面(平面図・立体図)
    3.土地利用計画図(支柱配置図)
    4.設備の概要書(設置する発電所の出力規模やパネル、架台設備の仕様等をまとめたもの)
    5.営農計画書:農林水産省フォーマット[Excel形式] / 記載例
    6.知見を有する方の意見書(専門家の方からの推薦状)
    7.設備設置に関する見積書及び、撤去に関する諸費用の見込書



     おすすめ作物:養液栽培のブルーベリー


    ソーラーシェアリングにご興味のある方へおすすめできる作物はブルーベリーです!

    ■ おすすめポイント!


    1.農薬がいらない
    2.太陽光で作った電気で水やりを自動ですることが出来る
    3.土を耕す必要がない! ポットで栽培が可能です。
    4.2年で収穫でき、15年間生産できる。コスパがいい!
    5.光飽和点が40~50%であるため、1日の半分が影であるほうがいい。
    太陽光との相性が抜群!




     Q&A


    Q 一つの設備内で複数の作物を育てることは?
    ⇒ 複数の作物を育てることは可能です。
    Q 販売の義務は?
    ⇒ 販売の義務はありません。
    Q 事業者と営農者は違ってもいい?
    ⇒ 違ってもOKです。
    Q どんな農地でもできる?
    ⇒ 国土交通省が担当している、生産緑地の農地は設置できません。
    Q 生産がうまくいかなかったら?
    ⇒ 80%以下になると改善措置が出るが、すぐに撤去とはなりません。 上手く生産できるように、管理は必要です!
    Q 農薬はパネルに影響がでる?
    ⇒ 最近は雨でも落ちない農薬になっているため、透明な農薬を使うようにすればいいと思います


     まとめ


    ソーラーシェアリングはまだ発展途中という事もあり、導入するには費用が高く難しいです。
    ですが、食料自給率を上げること、また電力資源を確保することはこれからの未来も安心して暮らせるまちづくりに貢献できる事業です。

    私たちも、再生可能エネルギーの力で安心して暮らせる場所を未来に繋げていきます!

    最後までご覧いただきありがとうございました!
    お気軽にお問い合わせください!