トランス君の太陽光講座 詳細

投稿日
2019年7月13日
更新日
2019年7月16日

【トランス君講座】中国のエネルギー事情~国の発展とエネルギー政策

    今回は諸外国のエネルギー事情として、中国の事情を紹介するよ!

    ≪目次≫

    1.PREVIOUS CHAPTER(前章)

    2.一次エネルギーの供給構造

    3.エネルギーの基本政策

    4.中国の環境政策

    5.エネルギー分野における日本と中国の関わり

    5.まとめ

     

    PREVIOUS CHAPTER(前章)

    多くの人が知る通り、世界最大の人口を誇る中華人民共和国。

    人口に比例するように多くのエネルギーを必要とする中国は、エネルギー政策の一環として再生可能エネルギーに力を入れています。

    特に太陽光発電部門では、2018年度の導入量世界一位を記録しており、その勢いを垣間見ることが出来るでしょう。

    今回はそんな中国のエネルギー事情について考えてみたいと思います。

     

     

    中国のエネルギー事情

     

    以上の事から、エネルギーの供給に関しては日本より大きく上回っているものの、一人当たりで見れば決して多くはないという事が分かりますね。

    しかし、エネルギー自給率に関しては大きく差をつけられており、ほとんどを自国でまかなえていることが分かります。この年のアメリカの自給率が約92%だったことを考えると、世界的にも高い水準となっています。

    一次エネルギーの供給構造

    中国では、石炭による発電を多く行っています。

    日本と同じく火力発電がほとんどの発電量を占めていますが、最大の違いはそのバランスにあります。

    日本では、ガス・石油・石炭をバランスよく使用していますが、中国ではほとんどが石炭による発電なのです。

    中国では、国内生産の石炭が多く採掘できることもあり、それによって発電しています。

    価格競争などで石炭採掘を止めた日本と異なり、中国の炭鉱はエネルギー自給率に大きく貢献していると言えるでしょう。

    エネルギーの基本政策

    エネルギー需要が以前よりも伸びにくくなってきている中、環境汚染の深刻化に対処し、かつCO2削減に向けてエネルギー供給構造の最適化、エネルギー利用効率の向上、クリーンな低炭素社会の建設、および安全でクリーンな高効率エネルギーシステムを構築するため、中国は「国民経済と社会の発展、第13次5ヵ年計画」、および「エネルギー発展、13・5計画」を発表しました。

    この計画のエネルギー関連では、石油や天然ガスの備蓄の整備からエネルギー輸送ルートの整備、再生可能エネルギーの開発を加速することなども盛り込まれており、また、具体的な数値で2020年までの目標値が設定されており太陽光発電設備や水力発電設備の容量などが目標設定されています。

    中国の環境政策

    2016年にNDRC(中華人民共和国国家発展改革委員会)はエネルギー消費権を対象とした新たな取引制度を導入すると発表しました。エネルギー消費に一定の枠を定め、余剰分や超過分を企業間で取引する制度です。 エネルギー消費枠の超過分を有償とすることで、省エネへの意識が高まることが期待されています。

    その他の動きとして、2017年に国務院(日本でいう内閣)は環境汚染が深刻な地域を対象に、大型プロジェクトの中止を命令しました。 中国政府は全国の環境汚染度を最もクリーンな「緑色」地区から最も深刻な「赤色」地区まで分類する新たな汚染警報システムを導入し、深刻な環境破壊を起こしている企業は、罰金を含む処罰、生産制限、閉鎖命令等を受けるとされています。

    エネルギー分野における日本と中国の関わり

    東シナ海における日中間の距離は400海里(約800km)に満たず、200海里線が重複する部分の国境線が未画定のまま、両国間で主権をめぐる論争が未解決となっています。

    両国はエネルギー分野(特に、省エネ、クリーンコール、再生可能エネルギー等)における幅広い強力関係を推進。 2008年6月、日中首脳は東シナ海を「平和・協力・友好の海」とすることを共通認識とし、白樺油ガス田に関し、日本が主張する中間線の中国側において既に開発着手した場所での日本法人の参加を含む合意を発表しましたが、尖閣諸島問題を巡る日中関係悪化等を背景に、この油ガス田問題は未解決となっています。

    その後2014年秋以降、日中首脳レベルの会談が復活しました。

    まとめ

    エネルギー自給率は石炭への依存度が高いですが、80%を超えており、日本よりもはるかに高い数値にあります。 発電の割合自体は日本と同じく、火力発電が大きいものの、日本の火力発電の一次エネルギー割合と異なり、石炭の比率が非常に高くなっています。

    中国では環境を意識した政策を国が進めており、独自の汚染警報の設定や省エネへの意識改革などプロジェクトを打ち出しています。

     

    今回中国のエネルギー事情をご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか?

    国の発展のために様々な政策が考えられていますね。

    今回ご紹介しきれない部分がたくさんありますので、興味がわいてきた方はぜひ調べてみてください。

     

    次回、別の国のエネルギー事情についてご紹介する予定ですので、お楽しみに!

    最後までご覧いただき、ありがとうございました。

     

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