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投稿日
2019年3月9日

太陽光パネルは何からできている? 素材と特徴を知って、より良いパネル選びをしよう!

太陽光発電システムの核と言ってもいい”太陽光パネル”。
設置の際は何を基準に選べばいいか、判断できますでしょうか?

太陽光パネルと一口に言っても、その素材や製造方法は異なっており、それぞれにメリットがあります。
よりお得に賢く発電するためにパネルの特徴を理解し、設置する環境やお客様の事情に合った選択をすることが重要です。

今回はそんな太陽光パネルを構成する太陽電池の種類について、ご紹介します。
設置時の費用や設置後の発電効率に影響してくる部分となりますので、パネル選びの参考にしてください。

太陽光パネルの素材は「シリコン系」が主流!

太陽光パネルは大きく分けて「シリコン系」「化合物系」「有機物系」に分類され、この中でも特に「シリコン系」のソーラーパネルが世界中で広く普及されています。
そのため、予算に合わせて購入しやすい価格帯となっており、パネルのデザインも豊富でお屋根に合ったものが見つけやすいのです。

どうして「シリコン系」の太陽光パネルが主流なのか?

シリコンとは、別名「ケイ素」とも呼ばれる地球上で酵素の次に多く存在している物質なのですが、”半導体”であるため、特定の条件下で電気を通します。



たとえば、上記の画像のように「光を当てる」ことがひとつの条件です。
太陽光が当たることで、太陽光パネルの中のシリコンが活性化し、電気を生み出します
太陽電池としてシリコンが最も普及しているのは、このような特性があるからです。

「シリコン系」太陽光パネル3種類の特徴



太陽電池としてよく使用されているシリコンは上記の3種類で、うち”結晶シリコン”である”単結晶”と”多結晶”が太陽光パネルの太陽電池として主に使用されています。

それぞれのシリコン系太陽光パネルの特徴について、詳しく解説していきます。

単結晶シリコンパネル


光が射しても、吸い込まれているような純度の高い黒。

現在の太陽光技術の中で最も歴史が古く、実績もあるのが”単結晶”のシリコンパネルです。
シリコンインゴット(※1)をスライスし、四方をカットした八角形上のものを敷き詰めてモジュールを構成します。

シリコン原子が規則的に並んでいて高純度であるため、シリコンのパワーを最大限に生かすことができ、発電効率が高いです
少ない面積設置でも多くの発電が期待できるため、住宅や小さなお屋根でも充分な売電収益が得られます。
ただし、純度が高い単結晶シリコンはコストが高いため、比較的高価な製品が多く、初期費用がかかります。

※1… シリコンの塊のこと。地球上のいろいろなもの(岩石や植物など)から抽出したシリコンを精錬して、金属状にする。

多結晶シリコンパネル


光が射すと単結晶よりも青っぽく輝きます。

現在、国内で最も広く使われているのが”多結晶”のシリコンパネルです。
単結晶シリコンを製造した時に残る端材やICの端材など、細かい物を集めてモジュールを構成します。

太陽電池を作る過程で不良となったシリコンなどを再利用して製造しているため、コストがかからず大量に生産することが可能です。
単結晶よりも純度が低く安価であるため、特に広大な土地や工場のお屋根などのまとまった面積の取れる場所で使用することが勧められます。
ただし、単結晶シリコンに比べると面積当たりの発電効率は劣るため、初期費用の回収までに時間がかかります。

薄膜(アモルファス)シリコンパネル

結晶を必要としないシリコンで、従来の太陽光パネルと比べると非常に薄く軽量化されているのが特徴です。
非常に細かいシリコン素子を不規則に配列した非結晶型の素子を用いています。

何より価格が安いことが最大のメリットとなっていますが、結晶タイプと比べるとパネル1枚あたりの発電量は半分程度。
しかし製造が容易であることや、軽量で熱に強いこと、ガラスやステンレスに貼り付ける形で製造できるなど使用用途は多いです。


身近なもので言えば、電卓や時計等に使われています。

“CIGS系”最新注目パネル!

最近では軽量化や高効率化を目指し、化合物系と有機物系のハイブリッド型のソーラーパネルなどの研究開発も進められています。

「化合物系」に分類される太陽光パネルで特に注目されているのが、”CIGS系太陽光パネル”と呼ばれる実用化され始めたばかりのパネルです。
「銅(Cu)、インジウム(I)、ガリウム(Ga)、セレン(Se)」といった原料を組み合わせた半導体で、シリコン系に比べて発電効率は低めですが、夏場のような高温環境下でも出力効率が落ちにくいという特徴があります。
パネル面の色が真っ黒で、デザイン性に優れており、景観を損なわないのも強みです。シリコン系に匹敵する主力パネルとなることが期待されています。

まとめ

少ない面積でも多くの発電が期待できる”単結晶”シリコン。
費用を抑えて枚数を設置できる”多結晶”シリコン。

それぞれの特徴を活かしたパネル選びをしていただければと思います。

「うちはどこのメーカーを選べばいいのだろう?」
「どの製品を選べば発電効率が良くなるのだろう?」
「初期費用は安いほうがいい」

弊社はそんなお客様のお悩みと疑問を解決し、ご希望条件とお家の事情に最も合った太陽光パネルをご提案させていただきます。ぜひお気軽にご相談ください!